2025年11月米州メンバー会合-米国サンフランシスコ

2025年11月米州メンバー会合-米国サンフランシスコ

発行日:2025年11月20日
原典:グローバルCCSインスティテュート
 

このたびは、2025年米州メンバー会合に参加するため11月4日に米国サンフランシスコにお集まり頂いたメンバーの皆様並びに来賓の皆様に御礼申し上げます。皆様の積極的な参加と思慮深いご意見により、率直な議論、プロジェクトに関する知見、そして北米全域におけるCCSの将来に向けた前向きな対話に満ちた実り多き一日となりました。本会合の開催を支えてくださったスポンサーであるInvest Alberta及びCalifornia Resources Corporation社(CRC社)にも心より御礼申し上げます。以下に、当日の主なトピックと知見を簡潔にまとめます。

 

カナダ・アルバータ州におけるCCSの推進

アルバータ州は、強固な規制枠組み、政策決定、戦略的な先見性、時宜を得たインフラ計画を通じて、CCSのリーダーとしての地位を確立しています。鉱物権及び地表権から間隙の所有権を分離することで、同州は大規模CCS展開を可能にするエコシステムを構築してきました。この強固な基盤は、除去クレジットが平等に評価される北米最古の炭素市場と、経験豊富なエネルギー規制当局が支援する適応型政策によって更に強化されています。投資税額控除、コンプライアンス経路、積み重ね可能なクレジット等、連邦及び州プログラムによる資金的インセンティブは、同技術の採用をさらに加速しています。全ての要件が満たされた場合の政府による長期責任の引き受けは、プロジェクトのリスク低減に役立つことから、アルバータ州はCCS投資にとって魅力的な環境となっています。
同州の工業地帯は、低費用の原料、調整された環境政策、モジュール式開発オプション等、重要なインフラ上の利点を提供しています。アルバータ州CCSエコシステムはDACも組み込んでいますが、同部門の成長にはDACをコンプライアンス市場に含めることが必要となります。市民による信頼は、数十年にわたる関与を通じて、地方や先住民の懸念に対処するメカニズムにより培われてきました。柔軟な所有権モデルは官民双方の参加を可能とし、また既存の坑井はCO2圧入に転用できるため、費用削減につながります。既に1,500万トン以上のCO2が貯留され、複数のプロジェクトがそれぞれ操業段階、建設段階又は開発段階にあること等、アルバータ州は、戦略的計画と政策調整がいかに世界的競争力を持つCCSハブを創出できるかを実証しています。
 

脱炭素化産業による米国の競争力強化

パネルは、主要地域におけるCCS及び低炭素製品への大規模投資が進行中であることから、脱炭素化が急速に米国の産業競争力の原動力となりつつあることを浮き彫りにしました。登壇者達は、特にEU炭素国境調整メカニズム(CBAM)等の国際枠組みが世界的な需要を形作る中、支援的かつ予測可能な政策、特に45Q税控除や透明性の高い許可プロセスが、機運を維持するために不可欠であることを強調しました。
堅牢な測定・報告・検証システムは、公正なクレジット付与や将来の炭素市場参加を可能にする、市場の信頼性と規制遵守の基盤として特定されました。パネリスト達はまた、低炭素サプライチェーンの成長は、回収、輸送、貯留、最終利用の各部門にわたる広範な連携、並びに日本、韓国及びEUといった世界市場との提携に依存すると強調しました。
パネルの意見は、脱炭素化は単なる環境目標ではなく、ビジネス戦略であるという点で明確に一致しています。米国の強力な政策支援、先進的な測定技術及び世界的な需要の高まりにより、低炭素製品は今後10年間で米国産業の決定的な優位性となる見込みです。
 

炉辺談話:革新と規制の架け橋

炉辺談話では、特に規制当局が協力的なパートナーとして扱われる場合において、規制がいかに不確実性を低減し、企業が確信をもって前進できる重要な枠組みを提供するかが改めて確認されました。カリフォルニア州の2022年スコーピング計画は、2045年までに炭素中立を達成するためのロードマップを示しており、それにはCO2換算で1億トンの除去及び回収が含まれています。これらの脱炭素化目標を達成するためには、規制当局及び企業が、特にCCSインフラの構築において、パートナーのように協力し合う必要があります。炉辺談話中に共有された例、すなわち、カリフォルニア州CO2パイプライン建設禁止措置を解除する明確な道筋を定めたSB614法案の可決は、協調的な問題解決がどのようにブレイクスルーにつながったかを示しました。カリフォルニア州におけるカーボンマネジメントの大規模展開は、経済的な課題をもたらします。それでも、45Q等のインセンティブ、強固なCCSプロトコル、又は割増料金を支払う消費者の意思といった明確な政策的シグナルは、プロジェクト開発の加速に役立つ可能性があります。より多くのCCSプロジェクトが導入に向けて進展するにつれ、規制当局は新たな独自の課題に直面しています。規制当局は、新たな業務負荷に対応するためにチームを拡大し、地元の政府機関と緊密に連携し、従来は規制プロセスに関与しなかった多様な利害関係者と関与していかなければなりません。パネルは、地域社会関与の成功は、利益が地域社会に直接還元されることの確保、信頼関係を築くための早期からの関与、長期的支援といった基盤となる要素の上に築かれることを指摘しました。カリフォルニア州の規制当局は、幅広い任務、法的権限、及び企業がCCSプロジェクトを計画し運営するために必要な枠組みを確立しています。こうした基盤が整備されていれば、同州の脱炭素化目標の達成に向けて資本を動員し、大規模展開し、より多くのプロジェクトを稼働させるのは産業界の役割となります。
 

カリフォルニア州におけるCCSの推進

カリフォルニア州に特化したパネルでは、炉辺談話での議論を踏まえ、同州が、強力な政策、豊富な地中貯留可能性及び早期許可付与の成功を通じてCCSのリーダーとして台頭している具体例が提示されました。SB 905等の立法措置や、LCFSクレジットのようなインセンティブは、2045年までに1億トンのCO2を除去するという同州の野心的な目標を支えるのに役立っています。CCSの拡大の主要な実現要因には、強固な価格付けメカニズム、費用削減及びキャップ・アンド・インベスト・プログラムへの統合が含まれます。カリフォルニア州の経験豊かな労働力、許可付与に関する専門知識及び同州の資金提供イニシアティブは、確固たる基盤を提供しています。また、継続的な政策策定と国際協力は、必要不可欠であることが証明されていると同時に、投資家の信頼と長期的な機運を維持するのに役立っています。
地域社会の関与及び環境正義は、プロジェクトの実現可能性にとって依然として重要です。パネルは、早期のアウトリーチと透明性のあるコミュニケーションが必要であること、そして、学術界は信頼構築と政治的躊躇の回避に貢献できることで合意しました。フルバリューチェーンCCSインフラを構築し、開発事業者、EPCs、規制当局の間のパートナーシップを促進することは、複数の収益源を創出し、実行を合理化できます。CCSは、再生可能エネルギー及び電化を補完しますが、DAC等エネルギー集約的プロセスを支援するために電力系統の拡張も必要とします。次の10年間で成功を収めるには、年間2,000万トンのCCS能力を達成し、CO2インフラを整備し、成熟した商業市場を確立することが求められます。戦略的なコミュニケーション、利害関係者の教育及び国際競争力は、課題を克服し、カリフォルニア州の脱炭素化におけるリーダーシップを確保するために重要であり続けます。
 

全米野生生物連盟(National Wildlife Federation)のカーボンマネジメント政策における役割

プレゼンテーションでは、全米野生生物連盟(NWF)が、52の独立した州及び地域支部の支援を得て、その活動の全てに野生生物の回復、気候ソリューション及び環境正義をどのように組み込んでいるかを概説しました。全国本部は、政策に関する専門知識、教育、ツールを提供し、各支部は野生生物の管理から産業及びサプライチェーンの問題まで幅広いトピックについて優先度を設定し、決議を可決します。NWFのカーボンマネジメント努力には、一般向け教育、ワイオミング州カーボンマネジメント・野生生物ツール(Carbon Management and Wildlife Tool)等の意思決定支援ツール、野生生物関連機関・開発事業者間の調整による対立の緩和が含まれます。同組織はまた、環境正義、地域社会の関与及び強力な部族間パートナーシップを重視しており、海洋CDR等の新興分野においても同様に取り組んでいます。炭素除去正義フェローシップ(Carbon Removal Justice Fellowship)等のプログラムを通じて、NWFは炭素除去と公平性の交差点におけるリーダーシップを育成しています。プレゼンテーションは、公平なカーボンマネジメント政策の推進における積極的、協力的かつ教育的なパートナーとなるというNWFのコミットメントを強調することで締め括られました。
 

増進回収を伴う地中貯留:エネルギー安全保障の強化と脱炭素化の推進

パネルは、増進回収の役割について議論し、1986年以降、石油増進回収(EOR)事業を通じて米国で3億7,500万トン以上のCO2が貯留されたことを指摘しました。2023年におけるCO2-EORプロジェクト数は139件であり、計18の油層のうち13は人為起源CO2を使用していました。
議論されたトピックは多岐にわたり、その中にはCO2‐EOR事業がカーボンマネジメントにおける前向きな一歩となり得ることも含まれました。パネルは、既存のインフラ、45Qにおける同等性及び厳密なモニタリングが更なるCO2‐EORプロジェクトの促進を助ける可能性があることを強調しました。急激な大規模展開は想定され難いものの、進展は、プロジェクト経済性の慎重な評価、特に投資のタイミング及び地中貯留の適性にかかっています。1人のパネリストは、インフラが既に整備されていれば、オペレーターは増進回収を通じて追加生産できることから、既存開発プロジェクトは新規開発プロジェクトよりも魅力的になると指摘しました。各増進回収サイトの地質は異なるものの、オペレーターは従来、(関連費用のため)CO2使用量を最小限に抑えるように操業設計してきました。しかし、インセンティブが今後も進化を続けるならば、将来のサイト設計は、CO2貯留量をより多くすることを優先する可能性があることが指摘されました。
バリューチェーン全体を通じた厳密なCO2モニタリングの重要性についても議論されました。統合された改良版デジタル・プラットフォームは、CO2を正確に測定し、地表下の動態を監視するために活用され、増進回収事業に関連するCO2貯留量の安全性及び正確性に対する信頼を構築しています。これらのシステムは、バリューチェーン全体にわたる透明性の高い検証を可能にしており、規制遵守、クレジットの生成及び長期的な管理責任を支援しています。全体として、増進回収を伴う地中貯留は、エネルギー安全保障を強化でき、輸出向け低炭素燃料の生産を可能にし、人為起源CO2の恒久的な貯留を支援することで、経済と気候の双方の目標を推進することができます。
 

包括的炭素会計:排出削減が困難な部門における商業的投資を解き放つ鍵

プレゼンテーションでは、「一般に公正妥当と認められた会計原則(Generally Accepted Accounting Principles:GAAP)」等の財務基準をモデルとした体系化された炭素会計システムで、製造業者、供給業者及び顧客全体で排出量が一度だけ記録されるように炭素台帳が同期されたものの必要性が強調されました。政策枠組みとは別に、直接管理領域内でのgate-to-gate会計を提唱することは、内部簿記と進行中の作業の追跡の重要性を裏付けることになります。EU CBAMや中国の製品炭素目標のような国際政策は、サプライチェーンの管理と信頼できるオフテイクの構築の緊急性を強調しています。製品ベースの炭素会計は、非効率性の連鎖を断ち切るのに役立つ可能性があり、炭素会計とライフサイクルアセスメント(LCAs)の区別を明確化できる可能性があります。
 

低炭素電力の先導する:Glacierフェーズ2 CCSプロジェクト

Entropy社のプレゼンテーションでは、Belle Plaineにおける旗艦インフラ及びGlacier天然ガスプラントを通じて、カナダにおけるモジュール式包括的CCSプロジェクトを推進する、CCSのみに特化した主要開発業者としての現状が紹介されました。実践による学びの結果、同社独自のCCS技術は廃熱を統合して高効率な回収(90~98%)を実現しており、またエンジン、ボイラー及び産業発生源からの様々な濃度のCO2ガスに対応しています。同社初のモジュール式CCSプロジェクトであるGlacierフェーズ(1a)と、同社初の統合型CCSプロジェクトであるGlacierフェーズ(1b)は、それぞれ2022年と2023年に操業を開始しました。Glacierフェーズ2は、2026年に残りのコンプレッサーと天然ガス・タービンから回収を行う計画であり、世界初の脱炭素化されたベースロード電源となる見込みです。同プロジェクトは、炭素クレジットのオフテイク契約及び連邦インセンティブによって支援されています。Entropy社は、カナダ全土で提携を進めており、優れた地質と既存のインフラを活用し、恒久的なCO2貯留の規模拡大を図るため、メディシン・ハット(Medicine Hat)、ボウ・バレー(Bow Valley)及びローリング・ヒルズ(Rolling Hills)を含む将来のハブを特定しています。同社の建設・所有・運営モデルにより、同社はカナダ全土におけるCCSの主要プレーヤーとしての地位を確立しています。
 

政策から繁栄へ:CCS展開を推進する州

カリフォルニア州の-政策の確実性が市場の信頼を促進 
カリフォルニア州の脱炭素化に向けた長期的な政策主導型アプローチは、CCSの成功の基盤となっています。20年近く、カリフォルニア州は、気候投資に法的確実性と市場的確実性の双方を提供する規制エコシステムを構築してきました。2045年までの炭素中立と大幅な温室効果ガス削減を法定目標として掲げる同州は、CCS展開を規制するため、現在SB 905に基づいて詳細な規制を策定しています。低炭素燃料基準(Low Carbon Fuel Standard:LCFS)及びキャップ・アンド・インベスト・プログラム等、カリフォルニア州の気候プログラムは、CO2回収及び除去技術に対する需要を推進する資金的インセンティブを創出しています。カリフォルニア州の経験から得られる教訓は、一貫した長期的気候政策が革新及び投資家の信頼を育み、CCSのような新興技術が安定した政策枠組みの中で拡大できることを保証することです。
 
ルイジアナ州-産業の成長と市民の信頼のバランス
このプレゼンテーションでは、2024年初頭にクラスVIプライマシーを取得した最新の州としてのルイジアナ州の歩みが率直に語られました。理想的な地質とミシシッピ川沿いの重工業を背景に、ルイジアナ州は、急速に米国における数多くのCCSプロジェクトの実施地となりました。しかし、この急成長によって地域社会との関係やプロジェクトの透明性に課題が生じ、州は新規CCS申請の一時停止措置を発令することになりました。しかし、これによって規制当局は、監督体制を強化し、許可指針を標準化し、教区政府や地域コミュニティと積極的に関与することを通じて、信頼回復を図ることができました。主な教訓は、地域社会の関与はプロジェクト開発と歩調を合わせて進めなければならず、信頼及びコミュニケーションは、技術面及び規制面における即応性と同様、CCS展開にとって極めて重要であることです。
 
オレゴン州-早期関与と科学的正確性
オレゴン州のプレゼンテーションでは、Carbfix社や米国パシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory:PNNL)等組織と提携し、玄武岩層におけるCO2鉱物化(CO2を岩に固定するプロセス)に注力していることが強調されました。州知事の支援を得て、オレゴン州は、先住民及び地域社会との関与、層序試錐の掘削、規制経路の評価を含む3段階から成るパイロット取り組みを実施しています。オレゴン州の主な教訓は、早期かつ透明性の高い関与及び科学的デューデリジェンスが、特にまだ実証段階にある新興技術において、市民の信頼と規制上の明確性を構築するのに役立つことです。
 
ワイオミング州-規制の先駆者から学ぶ教訓
クラスVIプライマシーを取得した2番目の州であるワイオミング州(2020年)は、10年間にわたってCCS許可プロセスを洗練させてきました。ワイオミング州の「ゆりかごから墓場まで」を対象とした枠組みについて議論され、オペレーターと規制当局の間の秩序立ったコミュニケーションや、遅延を最小限に抑えるための早期調整の必要性が強調されました。共有された教訓のいくつかには、標準化された申請書、審査の効率化、地質学的要因よりもプロジェクトを遅延させがちな保険や財務保証の分野等の非技術的障壁への対応が含まれます。Frontier社Carbon SolutionsやTallgrass社High Plains等、複数のプロジェクトが進められている同州の経験は、明確な手続き、一貫性、規制当局とオペレーターの連携がプロジェクトの実施成功にとって極めて重要であることを示しています。
 
全体的な教訓-CCSリーダーシップの実験場としての州 
4州にわたる議論は、CCS展開に万能モデルは存在しないことを浮き彫りにしました。代わりに、各州は自らの強み、すなわち、カリフォルニア州は政策の継続性、ルイジアナ州は産業規模、オレゴン州は革新と関与、ワイオミング州は規制経験をそれぞれ活用し、カーボンマネジメントを推進しています。相違点はあるものの、全ての州は共通の優先事項、すなわち、規制の確実性、環境十全性及び市民の信頼を確保することを共有しています。重要な集合的洞察として得られたことは、政策、地質、地域社会の合意が交差し、気候野心を実践的で持続可能な行動へと転換した地点においてのみ、CCS展開が成功するということです。
 

人工知能ブームに伴うデータセンターの拡大

S&P Global社は、生成AIブームによるデータセンターの急速な拡大に関する知見を提供し、インフラへの影響と組織による導入傾向の双方について浮き彫りにしました。調査データによると、組織は生成AIを意欲的に取り入れており、その導入は2024年の予測を上回っています。2024~2025年、組織によるAIツールの導入が大幅に増加し、完全な統合がもたらされました。このAI利用の急増は、2022年末以降、年間10GW以上という予想外の世界電力需要増につながっており、Nvidia GPUの需要が2026年までの収益予想を大幅に上方修正させることとなりました。
地理的に、米国は初期の新規データセンター需要の大部分を吸収すると予想されており、バージニア州北部は2030年までにIT電力容量をほぼ3倍に拡大し、世界最大の市場としての地位を維持すると予測されています。テキサス州もまた強い成長を示していますが、拡大は全米で進んでいます。ハイパースケーラーは、安定したゼロカーボンのエネルギー源をより求めるようになってきており、一方で太陽光は企業のクリーンエネルギー調達において引き続き風力を上回っています。データセンターの効率性と持続可能性は依然として優先事項であり、調査対象となった組織の60%以上が「非常に重要」と評価しています。プレゼンテーションは、生成AI向けの安定した低炭素電力の継続的かつ前例のない需要と、これが地域インフラ開発に与える影響について強調しています。
 

AIデータセンター

AI及びデジタル成長は、データセンターの電力需要を前例のない水準まで押し上げており、市場投入競争となっています。その結果、数十億ドル規模のキャンパスが提案され、中には最先端技術を駆使したものもあり、時には遠隔地に建設されるケースもあります。ハイパースケーラーは、スピード、信頼性及び規模を優先して容量確保を急いでいます。脱炭素化も重要であるものの、現段階ではそれほど焦点が当てられていません。規制当局及び電力会社は需要の増加に対応するのに苦慮しています。意欲的なスケジュールや「99.999%」、負荷変動といった厳しい稼働率要件に対応するため、企業は負荷ピークに対処するだけでなく、極端な気象現象が発生する地域も考慮した様々な設計戦略を講じる必要に迫られています。提案されている戦略には、従来のコンバイドサイクル・システムとシンプルサイクル・ユニットの双方や小型タービンが含まれています。これら全ての要素を組み合わせることは、将来のデータセンターに安定した低炭素電力を供給しようとする産業にとって課題を生み出します。
天然ガスは、AI及びデジタル成長に伴う安定した電力の需要を満たすための実行可能なオプションであり(最近のGoogle-Broadwingの発表で実証された通り)、特定の地域では、石炭火力発電も検討されています。それでも、脱炭素化は、いかなる長期戦略においても中核でなければなりません。この部門における持続可能な成長及び実現可能性の鍵は、選択性です。従って、シングルサイクルとコンバイドサイクルの双方の発電所が、稼働率を損なうことなく需要を満たすためには不可欠となります。CCSは、新規施設の設計に組み込まれるべきであり、企業は最初から「回収対応型」施設について合意すべきです。大型インフラ・プロジェクトの資金調達は、強固な財務基盤と経済モデルが必要であるものの、低炭素エネルギーオプションを維持するには、CCSへの即応性が極めて重要となります。市場投入競争になっており、AIによる新たな需要を満たすためには、多様な技術ミックスが必要とされます。脱炭素化戦略の中核としてCCSを活用した積極的な計画策定は、座礁資産を回避する鍵となります。非AI顧客への信頼性と持続可能性を確保するためには、長期的な電力系統負荷の均衡を図る協働的なアプローチが必要であり、全ての関係者の連携が求められます。
 

参考資料

GCCSI米州メンバー会合講演資料集 2025年11月4日
 

 

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